日韓合意の真実!「10億円の支払いは、安倍総理が一人で決断した」

(2016年1月6日 RKBラジオ 青山繁晴「インサイト」より)

韓国への謝罪も、10億円を払うことも、安倍総理が一人で決断した

1月3日に、東京で政府高官と会いました。この政府高官は、日韓合意について反対派なんです。つまり、政府部内に反対派がいるんです。

正確に言うと、「いた」んですね。

つまり、12月28日の岸田外務大臣の訪韓によって、日韓合意がなされるその前に、あるいはその直前まで、総理に考えを覆していただきたいと一生懸命動いていた複数の政府高官がいます。もう一回言います。「いました」。

合意してしまったあとは、政府の一員として安倍総理の指示に従うということで動いていますから、政府が今分裂しているということではありません。これをすぐ「政府が分裂している」と話を流す人がいるので、はっきり言うと朝鮮総連や韓国ルートなども、そういう話を今流しているんですけど、それは違います。事実に反していて、合意ができたあとは安倍総理の指示に従っていますが、もともとは反対派がいらっしゃったんですね。

僕は、反対派だからお会いしたんじゃないんです。むしろ本当にお会いしたいのは、総理に、「この日韓合意をやるべきだ」と強力に勧めた人たちに、本当は会いたいんですけれども、僕が会いたくてもなかなかそういう機会をつくってくれない。

しかし、反対派の方だからこそ、事の経緯を全部知っているということもありますから、お会いしました。

この政府高官は、僕が12月26日、つまり日韓合意の2日前に「最高責任者」に電話したこともご存じです。あくまで「最高責任者」であって、それ以上のことは申しません。これは公開を前提にした電話ではないからです。

その電話を総理からお聞きになったと思うんですが、もうご存じでした。

そして、その政府高官は、こうおっしゃったんです。

「総理は、その電話の翌日、12月27日に一番悩まれました。しかし総理は、最後は一人でお決めになって、予定どおり岸田外務大臣をソウルに送って合意させたんです」

「深読み」は無用

この言葉の意味するところはいろいろありますが、一番大事なことは、「深読みは無用だ」ということなんです。これは、国民の中というか、本当はマスメディアではほとんど日本でやっていないでしょう。本当はマスメディアの思惑とは別に、国民はみんなすごく心配して、ネット上でたくさん議論なさっているわけですね。とても貴重な議論だと思いますから、その意味でも日本のマスメディアは、実は国民の気持ちと離れているところがあると思います。

そのネットにあふれている情報の中に、一生懸命安倍さんの考えを忖度して、「深読み」をなさっている方もいらっしゃいます。

例えば、なぜ10億円を出したのかという問題について、「韓国側に財団を作らせたというのはすごいじゃないか」と。つまり、韓国は日本からもらうであろう10億円をもとにして、世界の慰安婦に対して――つまり、ヨーロッパのオランダやインドネシア、台湾や中国など、「(自分は)慰安婦だった」と主張されている方の面倒を、みんな韓国がみなくてはいけなくなった。

日本のお金を使い切ったら、そのあとは韓国がやらなきゃいけないから、これはすごい深謀遠慮であって、この合意を支持するというお考えもネットに出ています。

僕は、これは違うと考えていましたけれども、この政府高官に確認したところ、この謹厳実直な政府高官が、思わず吹き出したんですよ。

「そんなこと、あるわけありません」と。

これは、そのネットの議論を馬鹿にして言っているのではなくて、現実との乖離に、思わず吹き出してしまった。この政府高官が言ったのは、「青山さん、韓国は、そんなことをする国じゃありませんよ」と言われたんですね。

なぜ突然、「10億円」という金額になったのか?

これはどういうことかというと、もともと韓国は日本の外務省の中、あるいはそれこそ政府高官の中の韓国と親しい人を使って、「3億円だけ出してくれ。そうしたら、あとはもう言わないから。そのかわり、その3億円は全部国費で出してきてくれ」と言ってきたんです。

安倍さんは、それを断っていました。

そうしたら、韓国側は日本の外交官などを通じて、「じゃあ、1億円」と言ってきたんですね。

それも、安倍さんは断ったんですよ。それが、突然、10億円になったわけですね。

この謎解きは、びっくりするかもしれませんが、韓国は、安倍さんのその強硬な姿勢を見ながら、これは韓国のいつものやり方で、突然「20億円くれ」と言ってきたんですよ。安倍さんは、どーんと、それを半分にしただけなんです。ただ半分にしただけなんです。

これは一言でいうと、要するに現実優先の政治判断なんです。現実を優先する政治決断。それ以上でも、以下でもない。

これを僕たちは、実際、真実だと知らなければいけないです。

「アメリカの圧力」は、実は日本側に対してはなかった!

アメリカの圧力は、ありました。しかし、それは主として韓国に対しての圧力だったのです。

オバマ大統領は、年末に生まれ故郷のハワイに行きましたね。実はそこに日本の大使のキャロライン・ケネディさんも行っていたんです。

このキャロラインさんが、年末28日の日韓合意のあと、日本の関係者にあちこち電話をしてこられまして、そして大はしゃぎで喜んでいて、「いや、よく決断してくれました。うれしいです!」という電話をしてこられたんです。

圧力をかけている相手が、そんなことをしますか?

韓国には強力に圧力をかけたけれども、日本には「できればこうしてくれないか」、まあ、そこまで弱くないけど、「こうしてほしい」という「おすすめ」に過ぎなかった。しかし、朴槿恵大統領には全然違っていて、ものすごい勢いで怒って、「合意しろ」と言ってきたわけですね。

朴槿恵さんは、それで焦った。

焦っているからこそ、韓国のやり方として、「20億円」につり上げた。

安倍総理は数日間(考えた末)の決断で、それを話を半分にして、韓国がのりやすくした。

何が狙いかというと、この焦りを活用して、ボールが完全に韓国の側に渡ってしまうチャンスだとみたんですね。

「何が正義か」よりも、現実的な政治を優先した安倍総理

これは、もう世界観の違いです。例えば、僕と、あるいはネットで一生懸命考えている方々との。

つまり、政治や外交が先にあるのではなくて、人間としての正直な生き方が大事ですよね。「20万人の少女らを性奴隷にした」という、まったくのでたらめや嘘を大声で繰り返し言って、自国の子供にすり込んだら本当になってしまうというのは、子供に間違った生き方を教えることになりますよね。

日本だけじゃなくて、韓国の子供にも。

だから、それを許しちゃいけないというのが僕らの考え方ですけど、政治家としての安倍総理は、政治や外交の現実的なことのほうが優先だというお考えなんですよ。

安倍総理は、日本国民と世界に「真実」を発信すべき

安倍総理がこれからやらなければいけないことが、まず間違いなく一つあります。

それは、「20万人の少女を含めた女性を性奴隷にした、日本軍がやったというのは嘘です」と、日韓合意とは別に、そのことは総理みずからが日本国民と世界に向けて、発信しなければいけないです。

あとは、韓国次第なんです。韓国は自分で育てた反日団体をセーブできないでいますから。ボールは今、韓国にあるから、ボールをわざわざ日本に戻してもらうことはない。

しかし、総理は真実を語らねばいけないと、僕は思います。

(以上、青山繁晴氏のラジオ「インサイト」での発言より)

 

藤岡信勝・拓殖大学客員教授のコメント

青山繁晴氏のこのラジオ放送について、藤岡信勝氏が早速、FaceBookでコメントを寄せています。ここに、その一部をご紹介させていただきます。(JAPAN PLUS編集部)

—————————————————————–

(藤岡信勝氏のFaceBookより)

小P1020260青山氏は硫黄島に安倍首相を誘うなどして昨年5月の米国会安倍首相演説のネタを提供した人物とされており、私の中の位置づけは、客観的に観ると、官邸情報を流して官邸の世論工作に一役買う役割をになったジャーナリストという位置づけだった。

ところが、青山氏によれば、昨年12月28日の「日韓合意」については、氏は批判的な立場を取り、12月26日に首相(但し青山氏の言葉では「官邸の最高責任者」)に電話をして、合意しないよう諫めた。この経過は12月30日の放送で明らかにされた。

1月6日、続きの報告の放送があり、私は先ほど帰宅後ネットで聴き取った。

何点かコメントしておきたい。

①青山氏に対して、「推測でものを言う」、「嘘をついている」などの批判があるようだが、ここで語られている事実関係に関しては事実の通りだと思われる。

②官邸内の「合意反対派」の存在は、次のエピソードから裏付けられる。日韓関係についてネットで活発な発言を続けている坂元育子氏は、12月28日、官邸に抗議の電話をした。電話口に出た担当者に、「これで終わりましたね」と言ったら、電話の向こうで嗚咽をこらえる声が聞こえたという。

③安倍首相が独りで決めた、という点は、私の予想と大きく異なる点で、私は今回の決定は大枠は外務官僚主導で行われたものと考えていた。安倍首相が決めたということは、日韓合意後の28日深夜に、首相寄りの立場から初めてまとまって発信された小川栄太郎氏のFBが、「合意は安倍首相ベースで行はれたと見ていいでせう」と書いていたことと符合する。ただし、それ以前には自民党の日韓議連の議員たちの圧力など、様々な動きがあったはずで、最後は首相が決断したとしても、首相の「現実優先の政治決断」をもたらした「現実」が何であったかは、これだけでは分からない。

④3億→1億→20億→10億、という流れは全て新聞報道でも出ていた情報である。最後の10億という額は、安倍首相の政治決断だった。外務省に積算根拠を聞いた人もいるが、積算根拠などあるはずもないことがこれでハッキリした。

⑤アメリカの圧力がそれほど大きいものではなかった、という状況は予想通りだった。ただし、青山氏の挙げているキャロラインの喜びようがその裏付けになるかは不明。

最後の「20万人性奴隷は嘘」ということを、総理の口で国際社会に向かって発言しなければならない、というのは、全くその通りである。私も声を大にして言いたい。